<ニホンカワウソ絶滅>地元関係者ら落胆

ニホンカワウソ絶滅>地元関係者ら落胆



毎日新聞 2012年08月29日 01時56分
http://mainichi.jp/select/news/20120829k0000m040146000c.html






 環境省が28日公表した、絶滅の恐れのある野生生物を列挙した「第4次レッドリスト」で、ニホンカワウソが「絶滅種」に指定され、九州地方のツキノワグマはリストから削除し「絶滅」扱いとなった。生息を信じて調査を続けていた関係者の間に落胆が広がった。【倉沢仁志、江口一、野呂賢治】

 国の天然記念物ニホンカワウソ高知県で最後に目撃されて33年。「大変残念な思いと同時に、仕方ないとの思いがある。ここ10年は、有力な情報はほとんどなかった。急な環境の変化についていけなかったのだろう」。絶滅危惧種の野生生物研究を行うNPO「四国自然史科学研究センター」の谷地森(やちもり)秀二センター長(45)は無念そうに語った。

 ニホンカワウソの確実な生息状況が確認されたのは、1979年6月に高知県須崎市の新荘(しんじょう)川で写真撮影されたのが最後。同県はさまざまな方法で生息の確認を試みたが、発見には至らなかった。